HIBINO NAOKO illustration

Diary

〈読んだ本〉石を積む人(エドワード ムーニーJr著/小学館文庫 )

“こうやって人は終わっていくのか?”
妻が死に、子供たちとの間に感じる距離、若い頃には想像も
できなかった精神や肉体の衰えと直面するおじいさんの物語「石を積む人」。
おじいさんは、取り戻すことのできない時間への思いを強く感じ
焦ったり怒ったり涙を流したりします。
やがて、(それまで相容れなかった)若者たちとの
交流をとおして年長者である自分に与えられた役割や希望をみつけます。
なにもかもがうまくいく人生を手に入れることは難しいし、
老いて世界の中心からおいてきぼりになるのは恐ろしくて悲しい。
それでも現実を受け入れ、自分にはいま何ができるのかを探しにゆける人は
強く生きていけるのだと感じた本でした。
その先になにがあるかはわからないけれど。

アメリカの自然豊かな町が舞台となった物語ですが、
設定を日本の北海道に変え、映画「愛を積むひと」となって
公開されるそうです。(2015年初夏)
本の中にてくるおいしそうな米国式の食べ物が、映画の中で
どう表現されるのかとても気になります。
ミートボールのサンドイッチ、オートミール、8リットルのアイスクリーム。
これらは変換されて、てりやきハンバーグサンドや、お粥にでもなるのでしょうか。
8リットルのアイスクリームなんてのが
日本にもあるとしたら完全なる業務用です。

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