HIBINO NAOKO illustration

Diary

〈読んだ本〉ニッポンの書評 (豊﨑由美著/光文社新書)

〈書評とは、作品と読者の橋渡し的存在である〉
すばらしい作品を、ひとりでも多くの人に知ってもらう事が
書評の果たしうる役目なのだと、書評家の豊﨑由美さん。
いろんな作品をメッタ斬ったり、作家せんせいに喧嘩をうったりする
こわいおばちゃんだと思っていたけれど
この「ニッポンの書評(豊﨑由美著・光文社新書」の中の豊﨑さんは、
本への愛があふれんばかりの、文芸界のお母ちゃんのような人なのでした。
愛あふれる「書評観」に触れ、実際に世に出ている書評を
実名にもかかわらずの「メッタ斬り」にハラハラしたあとは
今すぐにでもためしてみたくなる「トヨザキ流書評の書き方」
(解説写真付き!)まで教わることができ、
書評を書く人だけでなく本が好きな全ての人に楽しんでもらえる一冊です。
新聞の書評欄、おしゃれ雑誌の書評コーナーやAmazonのレビューなど、
この世の中にはいろんな書評があるし、いろんな書評家がいるけれど
豊﨑さんほど「読者の“読む愉しみ”」を尊重してくれる書評家は
そう多くはないのかもしれない。そう思える本でした。

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ただ一冊の本についての書評を書くにも、広い世界を知り
たくさんの本を読み込んで「蓄積」していなければよいものはかけない。と
「ニッポンの書評」にありますが、
浅学非才なわたしの書くこのブログ「読んだ本の日記」は凡庸で、ペラペラで、
プロとして活躍されている書評家の皆様の足もとにもおよびません。ああはずかしい。
さらに書評家の著書に対して書評の真似ごとのようなことをして
なんと身の程知らずの大馬鹿者です。ああはずかしい、はすかしい。
でもいつか「読んだ本の日記」で紹介したことがきっかけで、
知らない誰かがその本を読んで
顔をあげたり声をあげたり、自分とは違う何かになれたりする
きっかけとなれればいいなあ、と思いながら、またきっと書くのです。
この「ニッポンの書評」を教科書にしながら。