HIBINO NAOKO illustration

Diary

〈読んだ本〉幼女と煙草(ブノワ・デュトゥールトゥル 著/早川書房)

最後に1本煙草が吸いたい」と死刑執行直前の囚人が願いでたから 法曹界も、政治家も、世論も大騒ぎ!死刑の執行の間際には習慣にかなった 最後の望みを果たす事が認められるという法律と、嫌煙運動に圧されて制定された 拘置所内の喫煙を禁ずる規律とのあいだにある...

〈読んだ本〉猫語の教科書 (ポール ギャリコ著/ちくま文庫)

「人間の家をのっとる方法」や「魅惑の表情の作り方」、 「別宅をつくってしまったときのルール」など、 猫が書いた猫のための指南書を本屋でみつけて驚いています。 人間様が猫を家に住まわせて、かわいがってやっていると思ったら大間違い。 読み進めていくと全く...

〈読んだ本〉飛ぶ教室 (エーリヒ ケストナー著/新潮文庫)

ドイツの子供は、日本でいう小学校4年を修了したその後に どんな種類の学校へ進むかによって将来がちがうものになってしまうらしい。 大学進学を目指すことのできる9年制の学校「ギムナジウム」、 職業訓練学校としての位置づけにある「実科学校(6年制)」「基幹...

〈読んだ本〉ピンフォールドの試練 (イーヴリン ウォー著/白水Uブックス)

小説家として成熟した立場にある50歳の ピンフォールドは、療養と書きかけの小説にとりかかるために 妻子と離れひとりセイロンへ旅立ちます。 セイロンへの船旅はピンフォールドにとってすばらしい時間になるはずが、 姿の見えない若い女からの熱烈な誘惑や、 どこに...

〈読んだ本〉若者はみな悲しい(S.フィッツジェラルド著/光文社古典新訳文庫)

アメリカの小説家フィッツジェラルドさんの 代表作「グレート・ギャツビー」があまりに有名で、 その影にかくれていやしないか とても心配になっている短編集「若者はみな悲しい」は、 若者とむかし若者だった人たちの悲しみが繊細な心理描写とともに 描かれた9つの...

〈読んだ本〉いちばんここに似合う人 (ミランダ ジュライ著/新潮クレスト・ブックス)

救いようのない孤独と戦う、どこにでもいる普通のひとたち。 とてもおお真面目だけれどもその戦いかたがとても不器用だから、 いつも悲しい結末がまっている。 第1回「Twitter文学賞」の海外篇で1位に輝いたこの小説、 たくさんの人が「面白かった!」とつぶやき、評...

〈読んだ本〉仮面の商人( アンリ トロワイヤ著 /小学館文庫)

一部、二部、三部と章がわかれている物語です。 それぞれに驚きの展開が待っていて 「この後こうなるだろう」などという予想はぐるりとひっくり返されます。 創作、恋愛、見えない未来、何よりも「評価」が欲しくてたまらない若い作家を 描いた第一部。何かを掴もう...

〈読んだ本〉ニッポンの書評 (豊﨑由美著/光文社新書)

〈書評とは、作品と読者の橋渡し的存在である〉 すばらしい作品を、ひとりでも多くの人に知ってもらう事が 書評の果たしうる役目なのだと、書評家の豊﨑由美さん。 いろんな作品をメッタ斬ったり、作家せんせいに喧嘩をうったりする こわいおばちゃんだと思っていた...

〈読んだ本〉石を積む人(エドワード ムーニーJr著/小学館文庫 )

“こうやって人は終わっていくのか?” 妻が死に、子供たちとの間に感じる距離、若い頃には想像も できなかった精神や肉体の衰えと直面するおじいさんの物語「石を積む人」。 おじいさんは、取り戻すことのできない時間への思いを強く感じ 焦ったり怒ったり涙を流した...